ちっとも纏められていないうちに、1周年も過ぎてしまったなぁ…と自分で情けなく思いつつ。
『トリプルデラックス』に関して自分なりに考えたストーリー展開を注ぎ込んだ「天の女王と鏡の幻想」の続きとして、だいたいこんな話を考えていました、というまだメモ段階のお話を晒してみる事にしました。
内容がかなり拙作の設定に依っているので、読んだ事のない方には訳が分からないと思います。また『トリデラ』には出演していないキャラが(名前のみも含めて)何人か登場。やっぱり自己流設定強めでお送りします。
あと、ミーバースで語られた設定には一通り目を通しましたが、読む以前に書いたものでほぼ止まっていたのもあり(汗)ほとんど反映されていません。
…と言いますか、今度『タッチカービィ』の新作が発売されるにあたり、主にドロシアさんに関して、また追加設定とかあるかも…とちょっと怖くなってしまいまして。(←ぉぃ)
という訳で、妄想を語るなら今のうちかも! と妙な開き直りをしてしまい…。
そんなぐだぐだなものですが、少しは自分の尻叩きになるかなーと期待して。
主に、
永遠の眠りに就いた筈のセクトニアが復活および女王の座に復帰する展開、タラセク、天空の民たちから愛されていた女王、セクトニアと同調するところのあるカービィ、ドロシア&ペインシア絵画姉妹に関する妄想設定、
…などの要素が盛り込まれています。「これはちょっと…」という部分があれば、回避して頂けるとありがたいです。
とりあえず語りたいのは、「真・格闘王への道のあと、セクトニア様が現世に復活する」お話。そしてハッピーエンド。
ソウル化してもその後復活できる事例が既に示されてるんだから(<マホロア)、
セクトニア様だって復活なさってもいい筈だ! という真ED後妄想!
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偽りのない本当の “魂” で 叫び 泣いて
―――そして いつか未来に届けばいい。
■ドロシアの城にて
「準備できたわ」背後には混沌としながらもどこか切なさを感じる、不思議な絵画。
「この絵は、“あの夜” 私が感じたままに描いたもの。夜空を震わせた魂の声のカケラ。でも、すべてを写し取れたとは思っていない。
絵画の世界……私の描く絵の中は、混沌の世界よ。それでも…本当に行くのね?」
ドロシアの瞳をまっすぐに見つめて、タランザは頷く。
隣で見守るカービィの力は借りない、それはタランザ自身が決めた事。
「これは、ワタシが自分の力でやらなければならない事だから。…心配しなくたっていいのね。必ず―――セクトニア様を見つけ出して、ここへ戻ってくるのね」
にこり、と気負いなく微笑んで、タランザは「絵画世界」へと旅立つ。
あの夜 “絵画の魔女” がその心のままに描いた、夜空の『写し絵』……狂気と幻想と鏡像に彩られた究極の混沌、でもそれはありのままのあの日の現実。そこに写し取られた、彼女の魂を見つけるために。
描いたものに命を吹き込めるドロシアと魔法の絵筆の能力。
一度「ソウル化」し、今では一介の魔女として、プププランドの外れで穏やかに暮らしているドロシア。カービィに請われて、そのチカラをセクトニア復活のために使うことになる。
しかし彼女はセクトニア本人をまるで知らない。だから、その混沌の世界へ、彼女をよく知る者が迎えに行かなければならなかった。タランザは、何の躊躇いもなくそれを受け入れた。「今度こそ、間違えずに、セクトニア様にお会いしに行くのね」
タランザが旅立った後、絵画の前で二人で待ちながら、カービィはドロシアに急な頼みを聞いてくれたお礼を言う。ドロシアは、礼を言うのは自分の方もだと微笑む。
「…今なら、ギャラクティックナイトさんの気持ちも、分かる気がするわ」
「え?」
突然ここには居ない名前が登場して、びっくりした顔になるカービィに、ふふふ、といたずらっぽく微笑み掛ける。
……ギャラクティックナイトが、マルクに盛大に面倒臭がられていても、彼を “恩人” と呼び続けている。――彼が、かつて自分を「利用」してくれたお陰で、自分はカービィと…時を越えて…巡り逢うことが出来たのだと、なぜだか穏やかに語るその姿を、不思議だと思って見ていたけれど……。
「たとえ、彼にとっては侵略計画の一環に過ぎなかったとしても、そのお陰で私たちは……もう一度、逢えたのですもの」
タランザの『あやつりの魔法』を掛けられたことによって、ペインシアはドロシアと同じように自在に動ける身体を手に入れた。そして、カービィに導かれ、二人の姉妹は長い永い時を超えて再会した……この、物語の合間に生まれたほんの小さな一粒の奇跡に、奇跡のようなすべての出来事に、ドロシアはとても感謝していた。
■ワールド・オブ・ドロシア ~絵画世界~
ようやく見つけた、絵の具まみれのセクトニアの魂。差し出そうとした手も汚れているのに気付き、ごしごしと服で拭うが、汚れはますますひどくなるだけ。 …汚れた手のひらを見下ろして、これでも構わないと思い直す。
もう自分を偽らずに、彼女に向き合おうと決めた筈…。汚れていたって構わない。
毒々しい色彩の絵の具が移ることも気にせずに、倒れたセクトニアを抱き上げる。
「お前が汚れてしまう……タランザ…」
「…セクトニア様…良かった。…ワタシのことを、覚えていて下さっているのですね」
弱々しく抵抗するセクトニアに、話し掛ける。
絵画を実体化するドロシアの能力と、他者に乗り移るセクトニアの能力を組み合わせれば、セクトニアの復活は叶う。
…まだ、生きろと言うのか。こんなにも汚れてしまったのに。自分が本当はどんな姿をしていたのかも、思い出せないままなのに…。
「……ここは……わらわに、相応しい場所だ……。」
絵の具まみれの世界を見渡し、セクトニアは静かに呟く。
「セクトニア様。アナタが、どんなに姿を変えても、ワタシがずっとアナタを追い続けられた “本当の理由” を知っていますか?」
彼女は、身体を変える度に、その身体の本来の持ち主のことと、自分の以前の姿を忘れてしまう。それは、彼女がその能力を使って生きていく上で、自分自身を守るために無意識下で選んできた大切な選択。
だけどタランザは知っている。どんなに見た目が変わろうと、変わらない “彼女自身” があることを。…彼女は自覚していないけれど。その美貌、その瞳。
「あのワールドツリーに憑依した時でさえ、アナタのその美しい顔は、出会った頃のまま、何も変わっていなかったのですよ」
ずっとタランザが追い求めていたのは、変わらない “セクトニア” 。
様々な色彩と狂気の海を乗り越えて、ようやく見つけ出したセクトニアの『魂』は、…小柄なタランザの腕でさえも、簡単に抱き上げる事が出来るくらい小さなもので。
身体の大部分どころか、首から上しか存在していないセクトニアの現在の姿を、タランザはその6つの手のひらで大切そうにそっと包み込む。
――本当に大切だったのは、本当に求め続けていたのは、こんなにも小さな “アナタ” だった。
…そう、噛み締めるように想いごと抱いて。
呆然とする彼女に、笑い掛ける。
「もう一度、チャンスを下さい。ワタシたちに。―――ワタシに。
お願いします、…セクトニア。」
ぎゅっと、抱きしめる。セクトニアの瞳が、揺れる。
――…未来を、“願って” も、…本当に…いいの…?
彼を、憎み、腹立たしく思っていたことは事実だった……自分には見えない「未来」を見ている彼が。自分ではなく、自分が居ない筈の未来を、見つめていた彼のことが。
…そうだ。本当は…… ずっと、一緒にいたかった。
大切なその人と “ずっと一緒にいられる” …そんな未来を、信じたかった。
誰にも言えないままずっと怯え続けていた鏡の幻想…… “願い” を抱くことそのものへの恐怖を、ようやく拭い去って。
抱きしめ返す腕はまだ無くても、彼女が彼に身を寄せたことを感じる。タランザは優しく微笑み、混沌の空を振り仰ぐ。手にしたのは、ここまで、自分で紡いできた細い糸。
セクトニアをしっかりと抱き留めて、タランザは蜘蛛の糸を辿っていく。
絵画世界を脱出し、セクトニアは絵画の魔女と対面する。もう一人の魔女が差し出した乱暴に描かれたキャンバスに、思わずひるむが。
「鏡じゃないわ、貴女の絵よ。これに憑依して。」ぶっきらぼうな小さな魔女。
憑依する直前、カービィが声を掛ける。
「セクトニア! 元気になったら、…一緒に遊ぼうね!」
にっこりと微笑むカービィに、セクトニアは、ソウル化していた時に見たあの星の輝きの正体にようやく気付く。
セクトニアの能力、ドロシアの能力、そしてタランザの魔法。すべてが合わさり、もうひとつの奇跡が現れる…。
■帝都セクトラトアにて
「「「 おかえりなさいませ―――セクトニア様!! 」」」
…きっと、誰も赦してはくれないだろう――そう思っていたのに。
彼女を待っていたのは、顧みられず虐げられ続けていた筈の民たちの、泣き笑いと喜びの表情だった。
なぜ、と、セクトニアは声にならない声で呟く。
白い花を纏った、花の民の娘が、セクトニアの前に傅いた。
「貴女が眠られてから……残された私たちは、たくさん、たくさん話し合いました。
そして、ようやく気付いたのです。私たちは皆、貴女に頼りすぎていたのだと……。
だから、…皆で決めました。私たちは―――今度こそ、我らの王を支え共に歩むことの出来る、良き民になろう、と!」
『……自分一人だけが豊かに暮らしていても、意味がないのだ。
わたしの能力は、他者の身体に寄生し奪うこと。…身体を変える度に、生活環境ががらっと変わるのは、結構大変なのだぞ。
だから…… どんな身体の持ち主でも、他者と変わらぬ豊かな暮らしが出来る―――そんな国を、わたしのチカラで作ってみたい… … … 』
…貴女は憶えているだろうか。かつて、貴女がその口で、ワタシに語ってくれたあの『夢』を―――貴女が、天上の女王を目指した、その本当の理由を。
自分自身が、どんな身体に宿っている時も、豊かに暮らしていくために……すべての民が、豊かになればいい―――…我が儘とも言える夢を理想を胸に抱き、まっすぐに歩いて行く。
昔から、他人よりもほんの少し、欲張りだった。
他人よりもちょっぴり気が強くて、いつだって…真剣に、その欲張りな『夢』を、追い求めていた。…そんな貴女の、真実の姿を。
いつの間にか忘れてしまっていたその夢を、もう一度―――……今度は、皆で。
描いていこう……ずっと、お側にいますから。
「……………。
……どこまでも、のんきで気楽な奴らよ……。……そんなだから、“わたし” のような悪者に、いいように使われるのだ―――ばか者…… … … 」
その日。
プププランドの遥か上空、浮遊大陸フロラルドの天空の王国に、気高くも心優しい、真の美しさを思い出した麗しき女王が―――帰ってきた。
■もうひとつのエピローグ ~二人のアトリエ~
喜び合う民と女王を、王国の新しい夜明けを、ドロシアは描いていた。
「……すごい」
ペインシアが、姉のキャンバスを覗き込み、呟く。
「わたしには、こんな絵はきっと一生描けないわ……」
「そんなことないわ、貴女にもきっと描ける筈よ。―――タランザさんは、貴女にもう一度『魔法』を掛けてくれたのでしょう?」
「…………。」
『 … … …これで、キミは今度こそ、本当に自由なのね。
…ワタシのこの『あやつりの魔法』で、誰かに……命を、繋げることが出来るなんて、思いもしなかったのね。―――ありがとう、ペインシア … … 』
そう言って笑った彼の顔は、今まで見た事がないくらい明るかった。
…自分の存在が、彼に “違う未来の可能性” を見せることが出来たのだろうか。
「……わたしにも……描ける、かな…?」
姉とは違う。永き孤独とすべてをむきだしにした戦いの果てに、自らの手で『魂』を掴み取ったドロシアとは違って、自分は彼の『魔法』によって吹き込まれた、言わば、かりそめの命。…だけど…。
「もちろんよ」
ドロシアは筆を置き、ペインシアに向き直った。
「…ただいま。……ずっと、ひとりぼっちにして…ごめんね。ペインシア……」
抱きしめてくれるぬくもりを、自分の身体で感じられる。 この現実を。
「―――…おか、…り、…おか、えり…な、さい……、……姉、さん…!!」
きっと、これからも……信じていけるから。
天空の王国の片隅で、永く数奇な運命を辿ってきた二人の姉妹は、穏やかな微笑みを交わし合っていた。
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(…以下、言い訳あとがき)
二人の「ソウル」を経た女性たち……の、それぞれの未来。というまとめ方をしてみたかった。ので、ドロシアたちも結構出張っています。
ギャラクティックナイトが、マルクのことは殿付けで呼んでいるその理由とか、今回の話には直接関係ないのですけども。ドロシアさんを書くなら、なんとなく入れておきたかった「これまでのカービィの軌跡」の一環。ついでにこのあたりからギャラ×ドロが気に入り始めてたようです。
基本的に自分のタラセクのテーマは「長年のつきあい×すれ違い×両想い」的な。
セクトニアが、何故女王を目指したのか。を前の「~鏡の幻想」では結局削ったので、こっちに盛り込んでました。語りたいこと(と言うか妄想設定)はあるのに、上手く纏められない…。…タラセクに限った事でもないですが。
ちまちま書き足して、というか書き直していきたい。
結局言いたい事、書きたいのは、「みんな幸せになれ!」な世界なのです。